G.サカイのミニ・ナイフ( SHIMMER )に、花梨の根瘤杢材でハンドルをカスタマイズする

G.サカイのミニ・ナイフ( SHIMMER )の、ハンドルのカスタマイズも今回で、一区切りとなる10作目となりました。
安価なものとはいえ、10個も作ると素材費だけでも3万円を越えるので、公的年金暮らしの我が身としては、ちょっとした贅沢をした気持ちになりました。
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記念となる10作目なので、手持ちの、いずれも杢の出た素材ですが、ブライヤー材、花梨材、メープル材を眺めつつ、どれにしようかと楽しい悩みです。

【 ブライヤー材 】
 言わずと知れた、タバコを燻らすパイプを作るので有名な素材です。
 イギリスはハイランド地方のヒースの茂みに育つ野薔薇の根だという信仰がありますが、実際にはエリカの根瘤です。
皮付きの自然素材
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その切断面です
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【 メープル材 】
 小鳥の眼のような、小さな眼杢が散在するものは、バーズ・アイ・メープルと呼ばれます。
 主な産地は、欧州と北米です。
ブロック材の切断面によって、杢の出方が異なります。
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【 花梨(カリン)の根瘤材 】
 三大唐木といわれるものの一つで、大阪唐木指物の代表的な用材でもあります。
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どの断面の杢の出方が美しいか
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今回は悩んだ末に、これら三つの樹種の中から、花梨(カリン)を選択しました。
チョイスした面に沿って、胴突鋸で切り取っていき
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厚さ3ミリほどの薄板を切り出します。
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最終的には、ハンドル用の厚みは1.7ミリほどで良いのですが、この根瘤の杢が良く出ている面は、ポロっと欠けやすいので、安全の為に厚めに切り出しています。

胴突鋸での切断面はフラットなのですが、従来の切断面は素材の乾燥により反りが出ているので、これを鑿で削って均します。
この作業で、板の厚みは2.4ミリほどになりました。
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こうして得た薄板材に、ハンドルの外形を2回りほど大きくトレースします。
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そして、カットします。
大きめに取るのは、やはり、加工作業中に欠け易い材質だからです。
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この後の作業も、木理が交錯して欠けやすい根瘤材ですから、良く研いだ切れる小刀で、それでもソロリソロリと慎重に削っていきます。
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その後は、刃物で完全に削らず、最後はサンドペーパーで削りますが、それも荒目のものではなく、時間が掛かっても中目くらいのペーパーで削らないと小さく欠ける危険があります。
何回もノギスで厚みをチェックしながら
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サンドペーパーで削っていきます。
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こうやって、最終形より一回りほど大きなハンドル材を得ます。
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製作ベースとなる、オリジナルのG.サカイのSIMMERです。
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これを分解し、チタン・フレームに先に作ったハンドル材をファスニング・ボルトで仮留めし、フレームからはみ出した部分を割り箸ほどの端材に巻いたサンドペーパーで削り落としていけば、ハンドル材の完成です。
これを、再度、仮留めしたボルトから外し、今回は拭き漆ではなく、強度を増す意味で、シアノ・アクリレートを塗布浸透させてから磨きました。
そうやって完成させたハンドル材を使って、SIMMERを組み立て直せば、カスタマイズの完了です。
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SIMMERは、ブレードのキック部分の高さが不足している製品が多く、パチンと刃を閉じた際に、背側のスプリング材の一部に刃の先端部が当たって痛めるものがあります。
これも、組み立て時にチェックし、スプリング材の当たる部分をヤスリで擦っておきましょう。
SIMMERは、優れた鋼材やチタン素材が使用された優秀なナイフなのですが、比較的安価で量産されている製品ですので、やや仕上げが雑です。 それを丁寧に、手作業で直していくことも楽しい作業ですし、カスタマイズの一環なのです。
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今回で、カスタマイズ作品は区切りとなる10作目となりました。
画像の左端は、オリジナルのSHIMMERで、その右隣が今回の花梨ハンドルです。
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以前に作った、ブライヤーの素材(写真右上)と杢は似ていますが、
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花梨の方が赤味が強く、異なった色調です。
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前回のヤマメ釣りには、鹿角ハンドルのSHIMMERを持っていきましたが、年間10回ヤマメ釣りに行っても、10個もあると、この子たちの出番は年に1回しかありません。

まだ、ハンドル材料は各種、沢山残っていますが、熱し易く、飽き易い鰍工房主としては、この位で充分な感じになってきました。
今後は、誰かからの依頼があれば、カスタマイズする程度になりそうですね。



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